第10回 進化経済学会本大会 in 北海道

「進化経済学の再定義」に関するアンケート結果はこちら

◆第10回進化経済学会本大会◆
日時:2006年3月25日(土)~3月26日(日)
場所:北海道大学 人文・社会科学総合研究棟(W棟)

◆ テーマ
 「進化経済学の再定義~学の分岐と融合~」

   進化経済学会10年の歴史の中で様々な学の分岐と融合が生じてきました。そこで記念すべき進化経済学会第10回 大会という節目を期にもう一度、原点に戻り、進化経済学の方法論・手法上の特徴、独自な理論的意義や政策的課題、他のアプローチとの異同、進化論の適用等 について経済学,経済学史,経営学等の視点だけでなく、自然科学の視点を含めた検討作業が必要であるという問題関心から「進化経済学の再定義」というテー マを採択しました。進化経済学会会員の皆様の多様な議論を期待しております。もちろんこのことが応募論文のテーマを制約するものではないことを予め断らせ ていただきます。

◆ ポスターセッション
  例年通りポスターセッションも開催されます。

第10回大会プログラム

タイムテーブル(pdf) プログラム(pdf)

  2006年3月25日(土)   2006年3月26日(日)
8:30 受付(受付はW棟1階)   会場A(W203) 会場B(W201) 会場C(W202)
9:00 9:00 ガバナンス 地域通貨の実証分析 EUセッション①
  会場A(W203) 会場B(W201) 会場C(W202) 10:30
9:00 マルチ・エージェント 進化と経済思想 制度と知識 休憩  
10:30 10:40 招待講演  
休憩   12:10
10:40 制度と政策 社会経済の進化 社会経済実験 休憩  
12:10 13:30 総会  
休憩 休憩(理事会は12:20-13:20(レストラン・エルム) 14:20
13:30 Uマートプロジェクト 構造変化と技術革新 経済物理学① 休憩  
15:00 14:30 フイランスロピー 自由論題 EUセッション②
休憩   16:00
15:10 ポスターセッション発表会 休憩  
16:10 16:10 次期会長講演  
休憩   16:40
16:20 コンヴァンシオン イノベーション 経済物理学② 16:40 閉会の挨拶  
17:50 17:00
移動

18:00 懇親会(レストラン・エルム)
20:00

 

3月25日(土曜日)

8:30~9:00 受付(W棟1階)

9:00~10:30----------------------------------------------------

マルチ・エージェント・シミュレーション(W203:会場A)

  • 大東正虎(関西大学大学院社会学研究科),村上雅俊(関西大学大学院経済学研究科),谷田則幸(関西大学経済学部)
    ICタグ導入による防災施策の提言と効果の検証(A-1-1)
  • 澤宏司,郡司ペギオ‐幸夫(神戸大学)
    対話と因果律(A-1-2)
  • 生天目章(防衛大学校情報工学科)
    個人合理性の代償(A-1-3)

進化と経済思想(W201:会場B)

  • 戸田宏治(福岡大学)
    「法と経済学」の進化思想~アルチアンの「最大化論争」に関連して(B-1-1)
  • 吉野裕介(京都大学)
    1983年のハイエクと「双子の観念」について-ハイエク文庫の調査から-(B-1-2)
  • 吉田昌幸(北海道大学大学院経済学研究科)
    経済現象としての企業家活動:企業家的機会から企業家活動をとらえる試みとして(B-1-3)

制度と知識(W202:会場C)

  • 水口雅夫(九州産業大学)
    知識経済と経済進化の連接点(C-1-1)
  • 小山友介(東京工業大学)
    家庭用ゲーム産業の開発効率についての一考察-発売延期率分析- (C-1-2)
  • 香村由紀
    物理作用とモンタギュー文法による経済モデル -ケネーの問い-(C-1-3)

10:40~12:10--------------------------------------------------

制度と政策(W203:会場A)

  • 水口雅夫(九州産業大学)
    コーポレート・ガバナンス論と企業・経済の関係(A-2-1)
  • 小田志保(北海道大学大学院農学研究科)
    農業政策転換の成果-ドイツ・日本における農協に関する取引費用アプローチ(A-2-2)
  • 舛田佳弘(北海道大学大学院経済学研究科)
    移行経済論における漸進主義の再考(A-2-3)

社会経済の進化(W201:会場B)

  • 萩本眞一郎(東京国際大学)
    組織(企業)進化についての実証的アプローチ-日本の紡績企業とイギリスの紡績企業における収穫逓増と経路依存の比較分析(B-2-1)
  • 横川信治(武蔵大学)
    政治経済学の新しい理論的枠組み―マルクス経済学と進化経済学の統合は可能か?(B-2-2)
  • 谷口和久(近畿大学経済学部)
    社会進化の駆動因に関する一考察- 生物進化の帰結と社会進化-(B-2-3)

社会経済実験(W202:会場C)

  • 小山友介(東京工業大学)
    U-Martヒューマン実験から得られるもの(C-2-1)
  • 清水和巳(早稲田大学政治経済学部)
    「価値感情」と懲罰-経済行動の実験アプローチによる分析-(C-2-2)
  • 島岡光一(埼玉大学教授教育学部)
    子どもの遊びに見られる信頼・規範・慣習の形成論(C-2-3)

13:30~15:00--------------------------------------------------

Uマートプロジェクト(W203:会場A)--企画セッション
U-Martチュートリアル・セッション
「薄い板の市場研究に向けて:オープン・プロブレムとザラバ版U-Martシステム」
(A-3)

矢和田高大(徳島大学)、小野功(東京工業大学)、塩沢由典(大阪市立大学) 、谷口和久(近畿大学)、中島義裕(大阪市立大学)、小山友介(東京工業大学)、喜多一(京都大学)、佐藤浩(防衛大学校) 、森直樹(大阪府立大学)、松井啓之(京都大学) 、寺野隆雄(東京工業大学)、出口弘(東京工業大学)

  1. 板の薄い市場の研究とオープン・プロブレムー報告者:中島義裕
  2. ザラバ版U-Martシステムの紹介―報告者:矢和田高大、小野功
  3. コースウエアとしての利用法―報告者:谷口和久

構造変化と技術革新(W201:会場B)

  • 吉井哲(北海道大学大学院経済学研究科)
    Sraffaの結合生産体系における技術選択と需要の役割
    -Multiple-self(多次元的な自我)ならびにHuman Behaviorに関して-(B-3-1)
  • 松前龍宜(東京工業大学)
    選好の序列と構造変化―飽和需要は本質的な仮定か?(B-3-2)
  • 有賀裕二(中央大学商学部)
    EVOLUTION OF UTILITY THEORY FOR HETEROGENEOUS-INTERACTION AND COORDINATION IN TERMS OF DISCRETE CHOICE MODELS (B-3-3)

経済物理学Ⅰ(W202:会場C)--企画セッション

  • 佐藤彰洋,大城純平(京都大学大学院情報学研究科)
    外国為替市場の高頻度時系列の周波数分析(C-3-1)
  • 田中美栄子(鳥取大学工学部知能情報工学科),徳岡聖二(鳥取大学大学院工学研究科知能情報工学専攻)
    人工市場とマイノリティーゲーム(Artificial Markets and the Minority Game)(C-3-2)
  • 渡辺広太(東京工業大学大学院総合理工学研究科),高安秀樹(ソニーコンピュータサイエンス研究所),高安美佐子(東京工業大学大学院総合理工学研究科)
    指数発散を伴う変動に対する非定常成分の分離(C-3-3)

16:20~17:50--------------------------------------------------

コンヴァンシオンの経済学(W203:会場A)--企画セッション

  • 立見淳哉(名古屋大学大学院環境学研究科)
    コンヴァンシオン経済学と産業集積--ストーパーとサレの「生産の世界」論を中心に--(A-4-1)
  • 須田文明(農林水産省農林水産政策研究所),海老塚明(大阪市立大学大学院経済学研究科)
    モノの試験と正当化――ボルタンスキとテヴノの場合――(A-4-2)
  • 荒川章義(九州大学大学院経済学研究院)
    制度の経済学の中におけるコンヴァンシオンの経済学の位置(A-4-3)

イノベーション(W201:会場B)

  • 河又貴洋(県立シーボルト大学)
    情報通信分野の技術融合と業際競合(B-4-1)
    ―モバイル通信ビジネスをめぐる企業の「求心力」と「遠心力」―
  • 弘岡 正明(テクノ経済研究所)
    イノベーションのフラクタル構造: 離散系軌道形成とインフラ構造への進化(B-4-2)
  • 泉宏明(広島Elpida)
    プロセスイノベーションと貨幣~ケインズ経済学とシュンペーター経済学の融合を目指して~(B-4-3)

経済物理学Ⅱ(W202:会場C)--企画セッション

  • 増川純一(福山平成大学経営学部経営情報学科)
    連続オークション市場における価格変動分布と模倣的Limit orderモデル(C-4-1)
  • 水野貴之(東京工業大学大学院総合理工学研究科),高安秀樹(ソニー・コンピュータ・サイエンス研究所),高安美佐子(東京工業大学大学院総合理工学研究科)
    金融時系列に潜む中心力ポテンシャル(C-4-2)
  • 家富洋(新潟大学自然科学系),青山秀明(京都大学大学院理学研究科),池田裕一(株式会社日立総合計画研究所),海蔵寺大成(国際基督教大学教養学部),相馬亘,藤原義久(ATRネットワーク情報学研究所)
    エージェントモデルを用いた企業ダイナミックスの統計物理学的研究(C-4-3)

3月26日(日曜日)

9:00~10:30----------------------------------------------------

制度設計とガバナンス(W203:会場A)

  • 井出明(近畿大学)
    知的財産のパブリックドメイン化と地域振興(A-5-1)
  • 後藤玲子(茨城大学)
    分権的な地域産業政策と地域の内発的発展(A-5-2)
  • 田中秀幸(東京大学)
    電子自治体投資が地域の経済発展に及ぼす影響に関する研究(A-5-3)

地域通貨の実証分析と政策展望(W201:会場B)--企画セッション

  • 吉地望(北海道大学工学部),西部忠(北海道大学大学院経済学研究科)
    地域通貨流通ネットワーク分析(B-5-1)
  • 草郷孝好(大阪大学大学院人間科学研究科)
    苫前町地域通貨の社会変容調査の進化経済における意味(B-5-2)
  • 西部忠(北海道大学大学院経済学研究科)
    地域通貨の政策思想(B-5-3)

国境を越える地域経済ガバナンスⅠ(EUを例として)
(W202:会場C)--企画セッション

  • Luis Alberto Di Martino (Hagoromo University)
    A review of theoretical approaches to governance and cross-border governance in the European Union (C-5-1)
  • Lluis Valls (Ritsumeikan University)
    Business Cross-border Cooperation in the Eurorregion
    Galicia ? Norte de Portugal and its Difficulties (C-5-2)
  • 清水耕一(岡山大学)
    フランス・ベルギー国境地域におけるINTERREGプログラムの進化 (C-5-3)

10:40~12:10--------------------------------------------------

招待講演(W203:会場A)

 10:40~11:20

  • Steve Fleetwood "Institutions and Social Structures" (A-6-1)

 11:20~11:50

  • Samuel Bowles "The Co-evolution of Individual Preferences and Social Institutions"(A-6-2)

 11:50~12:10 Discussion

14:30~16:00-------------------------------------------------

制度進化への経済史的アプローチ
フィランスロピーの進化(W203:会場A)--企画セッション

  • 栗田健一(北海道大学大学院経済学研究科)
    草稿スキームにおける地域経済の再生構想 (A-7-1)
    ―C.H.ダグラスの経済思想再考―
  • 宮腰英一(東北大学)
    19世紀イギリスの基金立学校改革とチャリティ (A-7-2)
  • 長谷川貴彦(北海道大学文学部)
    博愛主義的団体と社会改革―19世紀初頭イングランドの国家と社会―(A-7-3)

自由論題(W201:会場B)

  • 中島義裕 (大阪市立大学), 塩沢由典(大阪市立大学),谷口和久(近畿大学)、小野功(東京工業大学),森直樹(大阪府立大学)
    簡易マーケット・メーカー・プログラムが提供する流動性 (B-7-1)
  • 栗濱竜一郎(広島経済大学経済学部)
    監査理論と信任関係―利用者の視点―(B-7-2)
  • 瀬島誠(大阪国際大学),藤本茂(防衛大学校)
    地域統合に関するシミュレーション分析 (B-7-3)

国境を越える地域経済ガバナンスⅡ(EUを例として)
(W202:会場C)--企画セッション

  • 長岡延孝(同志社女子大学)
    北欧における越境地域協力の多様性
    ――リージョナリズムの新類型か?新段階か?―― (C-7-1)
  • 正木響(金沢大学経済学部)
    国境を越える地域経済―EUと地中海南側諸国を中心に― (C-7-2)
  • 住沢博紀(日本女子大学)
    国境を越えるユーロ・リージョンの実態と可能性―旧東独・ポーランド・チェコ3カ国地域の国境を越えるガバナンスを例にー (C-7-3)

16:10~16:40

次期会長講演(八木紀一郎)
マルクス=ヴェーバー問題の進化論的転回
(An Evolutionist Turn of the Marx-Weber Problems)(A-8)

16:40~17:00 閉会の挨拶
 

  • ポスターセッションは25日の正午までに設置,26日の午後4時まで撤収します。その間,常設している状態になります。また,25日の15:10~16:10に発表の時間が用意されています。
  • 本大会,懇親会の出欠登録はHP上で行えますので,3月15日までにご登録いただきますよう,よろしくお願いします。
  • お得な宿泊,航空券の案内は3月1日までとなっておりますのでお早めにお申し込みください。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

第10回進化経済学会北海道(北海道大学)大会運営委員会
委員長・西部忠(北海道大学大学院経済学研究科:nishibe@econ.hokudai.ac.jp)
副委員長・岡部洋實(北海道大学大学院経済学研究科:hiro@econ.hokudai.ac.jp)
副委員長・江頭進(小樽商科大学経済学科:egashira@res.otaru-uc.ac.jp)
事務局長・吉地望(北海道大学大学院工学研科:kichiji@topology.coe.hokudai.ac.jp)

協賛 北海道大学21世紀COEプログラム「トポロジー理工学の創成」
 
社団法人 北海道未来総合研究所

ポスターセッション

参加者リスト

報告番号 ポスター報告者 所属 タイトル
1 畠瀬和志・Chris Hope ケンブリッジ大学博士課程・ケンブリッジ大学 技術進歩による正の外部性が存在する際の最適環境税率-エージェントベースモデルによる分析
2 中村敦史・篠原直登 中央大学商学部会計学科 優勝エージェントの戦略とポジション管理の重要性について
3 佐々木実 東京工業大学総合理工学研究科 過当競争下におけるオプション-薄型テレビ産業を事例とした分析-
4 片上善仁・上田智巳・橋本文彦 大阪市立大学経済学部 投資家の自信過剰2
5 橋本文彦 大阪市立大学経済学研究科 視覚とナンバーバイセクション
6 安田俊一 松山大学 協力への収束過程
7 小山友介 東京工業大学 ABMと経済学の守備範囲
8 中島義裕 大阪市立大学 ニートについて
9 清水 たくみ・ 井庭 崇 慶應義塾大学 「Nelson-Winterモデルによる企業間競争の考察」
10 伊藤 諭志・ 井庭 崇 慶應義塾大学 「消費者間ネットワークと市場ダイナミクス」
11 井庭 崇・鈴木 祐太・ 古川園 智樹・青山 希 慶應義塾大学 「社会ネットワークのシミュレーションとその可視化」
12 小林重人・橋本敬 北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科 U-Martを用いたサーキットブレーカー制度の考察